気まぐれ探偵はお嫌いですか?
「あの……これしか無いんですけど。」


ちょうどポケットに入っていたチョコレートを男に渡すと男は目を輝かせた。


「君!チョコレートとは素晴らしいじゃないか!僕はチョコレートが大好きでね。」


ポケットに入っていた小さなチョコレートだけでこんなに喜ばれるとは思わなかった私は、ただ呆然としていた。


「君、推理小説でも書いているのかい?」


「えっ?なんで知って…。」


これも探偵だからであろうか。


だが、どこで推理小説家とわかったのだろう?


男を見ると男は口を開いた。
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