スターフィッシュ‼︎


「ありがとー。ってか金髪の権利守れて良かったね。黒髪のゆーたなんて想像できないし」

「あー金髪だと目立つし自然と気合い入るべ? だからいーんだよ」


「うんうん、しかもゆーた似合ってるし!」


あたしが笑顔でそう言うと、少し照れてるのかゆーたが驚いた顔になった。


「……あたりめーだべ! ほい麦茶」


ふーん、何だか面白いな~!


「ゆーたはいつごろからギター始めたの?」



ふと、あふれだしそうなほどCDが詰め込まれている、

ゆーたの本棚を見ながらあたしは聞いた。


「真面目に始めたのは中3くらいかな」


聞くと、ヤンキー時代に先輩からハイスタというバンドのCDを聞かされ、

そこから音楽にのめりこんでいったそう。


「へぇー。それってどんなバンド?」


「あ!? お前しらねーの?」


ため息をつきながら、ゆーたは棚の中から1枚CDを引っこ抜き、

横にあったコンポに入れた。
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