スターフィッシュ‼︎


「お、おいしいです! ありがとうございます!」


ゆーたのお母さん作のハヤシライスをほおばりながら、お礼を言った。

隣ではゆーたが超大盛りを食べている。


「どういたしまして。とうとうゆーたもギターのお弟子さんができたんだー。あんたも最初のころは一晩中ギター触ってたもんねー」


「もぐもぐ……余計なこと言ってんでねーよ」


口をもごもごさせながらゆーたがお母さんをにらみつける。



ひ、一晩中!?



暗くなってしまったので、ゆーたが大通りまで送ってくれることになった。

ゆーたが先に扉の外に出た。


「おじゃましました。ご飯まですみません、ありがとうございました」


あたしもゆーた母にお礼を言って、靴を履くと、


「美緒ちゃん、ゆーた口悪いし暴れん坊だけど、仲良くバンドしてあげてね」


優しい口調でゆーた母にそう言われた。


「は、はい……?」


< 142 / 434 >

この作品をシェア

pagetop