スターフィッシュ‼︎

「だって、それってあたし以外の人と付き合わないってことじゃないですか」


「ま、まーそうだね」


確かにそうだけど……。


「あたし、実はこの前の文化祭で、美緒さんって貴也先輩と良い感じなのかな? って思っちゃって……」


はいー?

またそれかい!


「んなわけないじゃん! ただライブしてただけだって!」


全力であたしは顔の前で右手を振った。


「ですよね? 本当に良かったー。また美緒さんの歌聞きにいきたいので、それ聞いて安心しました」


カナタちゃんは乾いたティラミスにようやくフォークを入れた。


それから、いつも通り、

好きなバンドの話や曲の話で盛り上がったけど、

あたしは、なぜかそわそわしていた。


理由は分からないんだけど。


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