スターフィッシュ‼︎
涙のバレンタイン(bonus track)
気がついたら、あっという間にクリスマス、正月が終わり、3学期がスタートしていた。
もちろん、STARFISHは練習にライブにと怒涛の日々が続いていた。
珍しく窓の外では雪がちらついている。
「美~緒。バレンタインどうするの?」
休み時間の教室。
自分の机で歌詞を考えていたあたしに、
リナが話しかけてきた。
バレンタイン――それは女の子から男の子へチョコという名の思いを与える儀式。
しかーし! そんな浮かれた行事、あたしには関係がないのですよ。
「まぁ、一応STARFISHのメンバーにはあげようかな」
「おっ! じゃあ、一緒にチョコ作ろうよ」
「いいね、楽しそう!」
リナとキャッキャと会話をしていると、
隣の席でゆーたが突然咳込み始めた。
「お前、手作りって……おい、何か悪寒がすんだけど」
「ちょ、何それ! チョコくらいあたしにも作れるしー!」
チョコ作りか。いい気分転換になりそう。
よっし、見とけよー!