スターフィッシュ‼︎



「ん? これうめーじゃん」


スタジオに着くと、ミーティングスペースにて、王子とゆーたがチョコを食べていた。

机の上には、3、4個、きれいにラッピングされた箱が置かれている。

王子がもらってきたものらしい。


「D組の山崎、って超美人のヤツだべ? おおお、何かラッキー!」


てか、ゆーたの方がもりもり食べてるし!


「ちょ、王子ー! せっかくもらったものなんだから自分で食べなきゃ!」

と、あたしが言うと、

「無理だな。多すぎて俺だけじゃ食べきれねーよ」

と言って、王子は足元の段ボールを指差した。


その中には何十個、いや100を超えているくらいのチョコが詰め込まれている。

うわ、どれも気合いが入ったラッピングがされているぞ。


こりゃ、STARFISHが売れたら、某アイドルグループみたいにトラックが必要になるかも!?


「捨てるのはベイビーたちに悪いから、誰かに食べてもらうのが一番だろ」


そう言って、王子は爽やかにトリュフを口に放り込んだ。


まあ、確かにそうか……。
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