スターフィッシュ‼︎


「それでは次。応募ナンバー389番、柏グロウル推薦のSTARFISHさんです。お願いしまーす」


スタッフさんが書類を見ながらそう呼びあげる。

それと同時に、審査員5人が長テーブルにて書類をバサッとめくった。

長谷部さんも椅子を用意してもらったのか、フロアの一番後ろで腕組みをして座っていた。


とうとう、あたしたちの出番だ!!

いくぞーーーーーーー!



「はじめまして、STARFISHと申します!! よろしくお願いしまーーーーす!!」


お願いしまーーー、のタイミングで、良夫さんが勢いよくドラムとシンバルを連打する。

そして、

爆発音のようなギター、ベース、ドラム音を広いライブハウス内に響かせた。


「ワン、ツー、スリー、フォー!」


良夫さんのかけ声とともに、1曲目の『ROOKIE』を始める。


審査員たちは、20代~40代くらいの男性5人。

若いバンドマンのようなお兄さんもいれば、業界人っぽい長髪&髭のおじさんもいる。

手元の書類とあたしたちのライブの様子を交互に見ていた。


1人、暇そうに頬杖をついている審査員もいる。


しかし、あたしには関係なかった。
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