スターフィッシュ‼︎

壮行会!



「STARFISH、青春スターダム頑張ってこいよーーー!!」


ステージ上で亮くんがそう叫んだ瞬間、フロアにいるお客さんの声と拳が一斉にライブハウス中に広がっていった。

ツンツンヘアが後ろのライトからピカーンと照らされる。


STARFISH壮行会イベント、一番手はザ・クリントンズ。


ワン、ツー! といかちぃ坊主男がドガドガとドラムを叩き始める。


すると、赤髪ピアス男のギターは耳をつんざくような歪みをきかせ、

亮くんのベースと滑らかな歌がその音の上から聞こえてきた。


「わーー、クリントンズ更に格好良くなってるね!」


あたしも自然に首と足裏でリズムを刻んでいた。


良夫さんも

「そうですね。最初ライブした時よりもずっとバンドらしくなってますね」

と彼らの成長を認めていた。


たくさんの頭が揺れる先、ザ・クリントンズは激しく熱いライブを繰り広げていた。


それから、過去に対バンしたことがあるバンドたちが次々とフロアを湧かせていく。


「STARFISHが有名になっていくのはめちゃくちゃ嬉しいです。ちょっと悔しいけどね!」

「俺らも会場行くし、STARFISH、全力でぶちかましてこいよ!」

と、ステージ上からあたしたちにエールを送ってくれていた。


ゆーたがそのエールに

「ありがとー! おめーら最高!」

と大声でレスポンスをしていた。


おおお、皆が期待してくれている。

みんな良いライバルでもあり、素敵な仲間って感じだなぁ!


あたしもお客さんに混ざってノリノリでライブを楽しんでいた。

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