スターフィッシュ‼︎


「あ、STARFISHだー! よろしくー!」


「おはようございます! こちらこそよろしくお願いします~」


プレハブ小屋が数軒あり、1軒につき2~3バンドずつの楽屋となっていた。

スタッフさんに案内されたドアを開けると、そこにはタンジェント60さんがいた。


そして、


「あのっ、おはようございますぅ~」


と、その奥にいた女の子3人組も挨拶をしてくれた。


か、可愛いーーーー!!

3人とも細くて小さくて、髪の毛にお揃いの大きな花をつけていた。


もしかしてこの子たちが、

優勝候補、ってか優勝がほぼ確定してるっぽい噂の――


「山吹色の夢って言いますぅ。都会は緊張しちゃって……その、田舎者ですがよろしくお願いしますぅ」


やっぱりそうだ!


「はわぁあ。皆イケメンさんやねぇ」

「早く東京出てきたいね~」

「でも都会は怖いけん……」


すごいオーラがある人たちなのかなと予想していたけど、

キャッキャと3人で談笑している様子を見ると、親近感がわくような普通の女の子たちだと思った。



「山吹色の夢さん、意外に普通の女の子たちだね」とあたしが言うと、

「や、あーゆーやつらの方が絶対腹黒いべ」とゆーたはこっそり呟いていた。


いやいや、それ偏見だって!
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