スターフィッシュ‼︎


曲は終わり、鳴りやまない拍手の中、あたしたちは楽器を置いた。


お客さんは、みんな笑顔であたしたちに拍手を送ってくれている。

共感してくれたんだろうか、中には涙を流している人もいた。


あたしも視界が少し歪んでいて、立っていることがやっとだった。


「おーい、早くこっち」


先にステージ前方に向かっていたゆーたと良夫さんに手招きされる。

よろよろと足を進めると、王子が後ろからあたしの背中を支えてくれた。



「STARFISHの皆さん、ありがとうございました!」

「いや~、熱くて、感情的なライブ、本当にありがとうございました!」


司会の2人もステージに上がってきて、マイク越しにあたしたちに声をかけた。


インタビューには代表で王子が答えている。

その様子を見ていたら、あたしはようやく素の自分に戻ってきた。


――よく考えてみたら、何だったんだ今日のライブは!!


『ROOKIE』はいつも通りできたけど、

『STARFISH』はウルトラマックス私情を挟みこみすぎました! 


うああああああああ!

恥ずかしい!


あたしは1人で頬を熱くしていた。

やば、顔真っ赤になっちゃっているかも!
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