スターフィッシュ‼︎

司会の2人と王子が盛り上がっている中、

「おめー今日どうした? 神がかってたんだけど」

と、隣にいたゆーたがヒソヒソ声であたしに伝えた。


え?

神? ゴッド!?


まだインタビューは続いているため、

声を発しないようにしてあたしは驚いた。


「いや~僕泣いちゃいそうでしたよ」

と良夫さんもゆーたの後ろからこっそり話しかけてきた。


え、ええええええ!? 

もう良く分かんない!



「それでは、ここで審査員の方々にも感想を聞いてみましょう! では、長谷部さ~ん」


あたしはまだ混乱していたけど、

司会のお姉さんがそう言った瞬間、一気に体に緊張が走った。


わ、長谷部さんだ!

今日は結構厳しいアドバイスもしてたしなぁ。


でも、地区決勝の様子も見てくれていたし、

STARFISHにどんな評価をくれるんだろう。


お客さんもみんな、前方エリア横の審査員スペースに注目していた。


7人いる審査員の一番端っこ。

おかっぱ頭を揺らしながら、長谷部さんは立ち上がった。


あたしたちは、ごくり、と生唾を飲み込んだ。

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