スターフィッシュ‼︎
「あ、あの……その……」
あたしは顔も体も口も、すべてが固まってしまったようだ。
とりあえず、心地よい風が吹いているはずなのに、
一切風になびかないツンツンヘアをあたしは見つめていた。
「ごめんね、突然。でも俺らのライブ見たら、美緒ちゃん絶対俺に惚れちゃうと思うから。じゃーまたね」
はいーーーー!?
な、何だったんだーー!?
あたしは、スタスタと屋上から去っていく、
そのツンツンヘアの後姿を見届けることしかできなかった。