メガネくんの図書室 短編
そこにいたのは、多賀峰だった。
いつの間に来たんだ?
「大丈夫ですか?」
いや、大丈夫だけど。
「ビックリするから、いきなり来るのやめて…」
俺は自分の頭を片手でおさえた。
「ちゃんと名前、呼びましたよ」
プクッと口に空気を溜める多賀峰。
怒ってるんだろうけど、怒ってるように見えねぇ。むしろ可愛い。
「呼んでた?」
と、隣にいる波人に聞く。
「うん♪はっきりとね、久しぶりあかりちゃん」
波人はニコッと多賀峰に笑顔を向ける。
「久しぶりです、三条院先輩」