強くて弱い女
ある日、いつもの様に倉庫で雑誌を呼んでいた時、和希が焦ったように話しかけて来た。
「ねぇ、誠。」
振り向くと、和希の手には雑誌があった。
見てみると、そこには美琴が載っていた。
「っ!!」
美琴は全然変わってなくて相変わらず美人だった。
「美琴・・・。」
つい、声に出して名前を呼んでしまった。
「誠。いいの?ほっといて。」
そんな俺を見かねてか、和希が俺の肩を掴んだ。
俺が何も言わずにいると
「お前、美琴にあんだけ惚れてたじゃねぇか!」
と大きな声で言った。