強くて弱い女



私にとってあの世界はただ暗く、闇に包まれた世界だった。





康平が死んで何もかもがどうでもよくなった。





でも、この前行った魔竜紀のメンバーは少し違う気がした。





なんていうか、目が輝いていた。





紅牙にも良い奴はいたけどその中には目の死んでいる奴もいた。





でも魔竜紀のメンバーの中に死んだ目をしている奴なんか1人もいなかった。





それを見て、どこかで悔しいとさえ思った。





きっとあの時の私は支持されてなかったんだろう。





私は康平と出逢う前までは強さしか求めてなかった。





ただチームを強くしていただけだった。





そんな奴を誰が支持するっていうんだ。





支持されなくて当たり前だ。



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