【完】優しい彼の温もりに包まれて
「離れる?バカじゃない?瑠夏、毎日泣いてたんだよ?」


なのに、離れるなんて…


「本当はあの日“行かないで”って言いたかったけど、言えなかった」


丈瑠君は黙ったままだった


「丈瑠君と別れてからの瑠夏は笑わなくなった。ご飯も食べなくなった。見たこともないくらいに弱っていった」


「…えっ?」


「瑠夏が離れて行かれるのが嫌いなのは丈瑠君が1番分かってるはずだよね?」


「あぁ…」



「それに…知ってた?丈瑠君居る時は具合悪いのに朝ごはん作ってお弁当も作って夜ご飯の仕込みまでしてたって…」


「それは知らない」


正直に答える丈瑠君


「本当はね…包丁使うの怖いんだって。でもね、丈瑠君に喜んで欲しくて頑張って料理作ってた」


瑠夏は頑張り屋だから
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