【完】優しい彼の温もりに包まれて

「後１つだけ…」


「何？」


「皆から口止めされてたけど…教えるね。瑠夏のお腹にはね、子供が居るの」


「嘘だろ？」


「嘘じゃないよ…丈瑠君との子供。具合悪いって言ってたのもその影響」


やっぱり丈瑠君には言っておかないとね


「丈瑠君には瑠夏が落ち着いたら言うって言ってたの。」


自分の口から話した方が良いんだろうけど…


「瑠夏はね“あたしのせいで学校辞めるって言って欲しくないから”って言ってて丈瑠君には話さずにいた」


自分のことが重荷にならないように瑠夏なりに配慮してたんだろう


丈瑠君には普通に生活して欲しくて言わなかったんだと思う


「瑠夏はね、本当に良い子だよ？自分のことより先に人の事を考える。」


でも、本当は淋しがり屋で甘えたがり


それは丈瑠君が１番理解してるはず…