【完】優しい彼の温もりに包まれて
「沙穂、お前は行かないのか?」


「うん、行かない。お姉ちゃんといる」


「沙穂ちゃんだって寂しいんだよね?」


瑠夏の問い掛けに小さく頷く沙穂


「お兄ちゃん、お姉ちゃんのこと泣かせたらダメだからね?」


それだけ告げると出て行った


「沙穂ちゃん、夜遅くにやって来て泣いてたんだよね。我慢してたみたいだったから泣かせてあげてたの」


沙穂は瑠夏のこと大好きだからな


「ご飯食べような?」


「食べたくない…」


「お腹の赤ちゃん悲しむぞ」


「じゃあ、少し食べる」


それだけ呟くとゆっくり食べ始めた


「ごちそうさま」


半分まではいかないけど全てのものを少しずつ食べていた


「食べれたじゃん。ゆっくり食べていこうな」


俺は瑠夏が食べた食器を持ち一旦、病室から出る
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