【完】優しい彼の温もりに包まれて
「丈瑠が好きになった理由が分かったような気がする。じゃあ、帰るからな?」


「気をつけて帰って下さいね」


修司さんは優しく笑いかけて病室を出て行った


「丈瑠君って本当、瑠夏には甘いよね」


「悪い?」


「悪くないよ。今までに見たことない表情とか見れるしね」


----トントン


「はい」


瑠夏が抱き着いたまま小さな声で返事をする


「丈瑠君、お客さん来てるんだけど…」


……俺にお客?


チラッと見えたのは美貴の姿


「美貴…?」


「丈瑠…怖いよ。」


瑠夏の表情が固くなる


状況が状況だったからな


「大丈夫。心配すんな。捺稀、ちょっとの間だけ瑠夏のこと頼む」


「分かった。でも、これだけは約束して?」


……約束?
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