【完】優しい彼の温もりに包まれて
「じゃあ、俺行くわ。またな」


「響っ!!」


あたしはゆっくり歩き出した響を呼び止めた


「何…?」


「ちょっと待って!!」


「瑠夏、アイツのとこ行くのか?」


心配そうに聞く丈瑠


「うん。だけど、ちゃんと戻って来るから。ケジメ付けて来る。それまでさっきの場所で待ってて?」


「分かった。瑠夏のこと信じて待ってるからな?」


あたしは丈瑠に荷物を預け響に近寄った


「お待たせ。ごめんね」


響はまたあたしのスピードに合わせて歩き出す


「いや、大丈夫。だけど、びっくりしたな。瑠夏がまたこうやって時間作ってくれるなんて」


「今日が本当に最後だよ?」


「分かってる。ありがとう」


そう言った響はあの時みたいに優しい笑顔を浮かべた
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