【完】優しい彼の温もりに包まれて
「でも…アイツには負けたよ。今の瑠夏、めっちゃ幸せそうだもん。笑う回数も増えたみたいだな」


やっぱり丈瑠と一緒で響にも分かっちゃうみたい


「本当に最後のお願い聞いてくれる?」


「何?」


「最後にキスして?そしたら諦めるから」


「1回だけだよ?じゃないと丈瑠に怒られる」


「分かってる。あの時みたいにキスして終わらせて…」


響の真剣な目に断ることが出来なかった


あたしが小さく頷くと響はニコッと笑って優しくキスをする


本当にあの時に戻ったみたい


キスの間、響との楽しい思い出が蘇る


あの頃はまだ幼かったあたし達


でも、今は全てを受け入れたからこうやって話すことが出来たんだ


あたしが前に進めるようになったのも丈瑠が居てくれたからだよね
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