新撰組と現代女剣士









芹「此処、壬生浪士組は女が勤められる様な所では、ない。立ち去れ」










雪「お断りします」




芹「……何?」




芹沢は雪が即答したのに少し驚いたが



低い声で又尋ねた




雪「お断りします。隊士達が私を女だと言う事で、良く思っていないのは知っています。

しかし、私は此処に残る義務があります」




芹「……何だ?」




雪「私は此処に入る時に約束をしました、近藤局長に……この壬生浪士組に恩返しをすると。

私は壬生浪士組に入る前、この京に来て行く所も帰る所も有りませんでした……そんな時に壬生浪士組が私を助けてくれました。私を仲間だと受け入れてくれる方がいました」




芹「…………」




雪「壬生浪士組と出逢えたのは偶然です。此処に入って少ししか経っていません。………しかし出逢い方も時間も関係有りません、私は短期間でも壬生浪士組を、私を……置かしてくれた、助けてくれた、優しく接してくれた大切な人達に命を捧げてでも恩返しがしたい。……恩返しをする……約束したから」



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