新撰組と現代女剣士




そんな沖田の策略に皆、見事に填まる


それもそのはず。
沖田は今、目の縁にうっすら涙を溜めて、眉間に少し皺を寄せながら眉を下げ、土方に一喝怒鳴り、息切れをしている


迫真の演技とはこの事。
拳まで握りしめている……細かい所まで完璧に演じている。


誰から見ても演技とは思えないであろう。

実際に此処に居る者は皆、“……こいつ、本気だ”と騙されている。
冷静沈着な斉藤までも。


だが、沖田の心の中は今現在、パラダイスである。フリーダムである。


Sが本格的に目覚めてお祭り状態なのだ。




土「……す…すまねぇえ」



藤「……土方さん。自首しろよ……俺達も付いて行ってやるから」


土方も完璧に騙されている。内心“総司がこんなになる何て…初めて見たな……。俺は何をしでかしたんだ?”と反省らしき物もしていた


皆、完全に沖田に丸め込まれている。




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