新撰組と現代女剣士




雪「私だ」


沖「いや、そんな威張って言われても困りますから。仁王立ちする意味が分かりませんから」



雪は沖田とのはちゃめちゃな会話を(勝手に)中断し、又考え事を始めた



雪「……(さっきの気配は本当に総司のものだったのか?………いや、それとは違った。突き刺す様な鋭い視線だった……。では誰が?……他に居るとでも言うのか?)」



雪は軽く握った拳を顎にあて、考え出した



沖「……え、無視ですか?」



雪「……(だが、今はその視線は感じられない。気配もしない。一体、何だと言うんだ……。)」



雪はシカトを続ける

“シカト”というか“聞こえていない”と言う方が正しいだろう


沖「放置?私は放置ですか?……何ですか、雪は無視する事が好きなのですか?それは関心出来ない趣味ですね」


これは最早沖田の独り言である。


周りから見れば独り言でリアルにツッコミを入れる物凄く痛い子だ

気の毒な役回りになってしまった沖田

と言うか、ツッコミした事が珍しい沖田

貴重な沖田のツッコミは雪のシカトによって流されてしまった。

とにかく雪に沖田の声は耳に届いていないのである




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