新撰組と現代女剣士






雪にも一人の浪士が襲いかかって来た




殺るしかない! そう言い聞かせて瞬時に浪士の後ろに回り


――――背中を斬った






「っぐぁぁぁぁぁあ!」



浪士の悲痛な叫びが響く





――――ドクン



雪の心臓がゆっくり大きく跳ねた





私ハ人ヲ斬ッタ……





一瞬思考停止になるがすぐに我に返る



いけない!心を呑まれてはいけない!



心に言い聞かせ集中する為に心を無にする頭も無にする


体だけが敵を排除する為に動く




――――ザンッ


仲間に襲いかかろうとしていた浪士を……

二人目を斬った




隊士「たっ 助かったありがと……」



助けられた隊士は雪に礼を言うが途中で途切れてしまった……





雪の表情があまりにも冷たく、何もかもを無にした様だった

雪の周りにも冷たい空気が漂っていた

その表情と空気は敵も凍りついて一瞬動きが止まるほど冷たく、恐ろしい、だが……妖艶で美しかった……









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