新撰組と現代女剣士





雪「……っ!」




足が言う事を聞かずフラフラする



今にも倒れそうな体を踏ん張って立たせる




雪の頭の中には走馬灯のようにさっきの様子が流れている






人を斬った…


肉を斬り裂いた感触がまだ手に残っている



思わず手を組む様にして両腕を擦る


―――ツイニ人殺シニナッテシマッタ



周りを見ると浪士の残骸


血の海が出来ていた


―――私ガヤッタノ?



―――自分ガ怖イ



雪の肩が小刻みに震える



…駄目だ……覚悟してたはずなのに……全然駄目だ…………怖い……悔しい…………




……もっと強くならなければ…………肉体的にも精神的にも強く…………もっと強く


誰にも負けないように誰かを……仲間を守れる様に




フラつきながら屯所に歩こうとする雪を誰かの手が止める






< 34 / 308 >

この作品をシェア

pagetop