destiny -運命の恋ー



 いつもの階段とは私たちのすんでるマンションの中央階段の、

 私は一階。昴は二階。

 中央階段のなかの 
 私たちを繋ぐ階段のことだ



 『

    りょーかい。
            』


 シャーペンを一度だけ押して書いたその字は
 最後のほうがかすれてしまった











 帰り道――――――――――





 家までの足取りが重い


 私の家は学校から三つ先の駅にあって

 学校から駅までは徒歩9分

 駅から家までは7分



 近いからと選んだ学校。

 今日はそれがいやだった


 いつもより短く感じたその時間

 でも

 いつもより考えた時間はちょっと多め





 「・・・。」



 いつもは帰り道 昴とあえたらいいなって思うけど・・・。







 「あっ・・・・」





 私が声を発した先は





 「なんかストーカーみたいでごめんね?」



 川瀬先輩















 
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