destiny -運命の恋ー
(昴Side)
『○○駅~。』
そう言って同じタイミングになるようにホームへと降りる
まだ俺の存在に気づいてないお前は
無理に笑顔を作ろうとしてなくて
「あ・・・。」
俺に気づいたお前は
俺の心を傷つける
その笑顔を作りやがった
「よぉ。」
なぁ、いつ俺は振られるんだ?
「昴・・・・。」
そう呼ぶお前の声はかすれていて
目の奥は泣きそうなくらいだった
「あ・・・あのね、昴ッ」
『ピ―――――――ッ』
きっと俺に真実を告げようとしたのだろう
その言葉をホームの端につったってる俺達へと車掌が鳴らした警告が遮った
何を思ったのかお前は
複雑な表情をして
俺の制服の袖をつかんで
誰もいないホームの真ん中へと歩いた