ババヌキ

出逢う。

｢ねぇ、今度４人で遊ばない？｣
きっかけは、親友の真奈だった。真奈は、中学の途中に転校してきた。転校生だった。あたしは中学の時も、もちろんバレーボール部だった。一応、キャプテンもやっていた。あたしはアタッカーで、真奈はセッターだった。真奈は、転校してきた時から、バレーボール部内で上手いと噂だっていた。その通り、セッターの中ではズバ抜けていた。その為、即レギュラー入りをはたした。しかし、他の部員から見たらおもしろいわけがなかった。だけど、真奈は持ち前の明るさと技術で乗り切っていた。同じ高校に行けると知って、素直に嬉しかった。仲間がいれば、高校でも頑張れる！って感じで。何より、親友だった真奈とだから…。真奈とあたしは、無事入学できたけど、別々のクラスになってしまっていた。そんな中、真奈と彼とは同じクラスだった。そんな真奈の誘いで、４人で遊ぶ事になった。メンバーはあたしと真奈と彼と彼のバレーボール部の１つ上の先輩の直さんだった。直さんは、明るくて、活発的で誰からも好かれる人だった。あたしもそんな直さんはとても話しやすい人で、一緒にいて楽しくて良い先輩だと思っていた。だけど、恋愛の対象ではなかった。直さんは、あたしの１つ上のバレーボール部の先輩のひとみさんと付き合っていた。２人は両思いだった。ひとみさんも頭がよくて、優しくて素敵な先輩だった。お似合いだった。あたしの中では結構、憧れのカップルだった。ただ、みんなには内緒だった。何故なら、女子バレーボール部は恋愛禁止というルールがあった。なんでも、女の子は恋愛するとメンタル面で弱くなるらしい。確かに、高校のバレーボールはメンタル面が大半をしめていたような気がする。まぁ、遠回しに、バレーボールに集中してほしいってゆう監督の願いだったんだと思う。恋愛しどきの高校生には、迷惑なルールだった。そういえば、嫁に行き遅れたら責任とってくれるのか？なんて、みんなで冗談言っていた時もあった。