だからこそ、キミは。
「……。」
なんで、黙っちゃうの。
何か、言ってよ。
唐突すぎたかな、とか。
もうちょっと話をしてからがよかったかな、とか。
色々考えちゃうじゃない。
「…それだけ?」
『…はっ?』
「いや…、思い詰めたような顔してるから…。…もうちょっと、デカいこと口走るのかと。」
だけど、そんな不安も、どこかに消えた。
そう言って珍しく困ったように、動揺する先生の姿が可愛く見えて。
視線をずらす先生が、なんだかか弱く見えて。
思わず、緊張がほぐれて笑みを零す。