だからこそ、キミは。
がむしゃらになって、周りが見えなくなるぐらいの恋があることを、知った。
恋で誰かを傷つける人は、正しいとは決して言えないけれど。
間違っているとは、一言では言えない人。
恋で誰かを傷つけるということは、それぐらい、誰かを一生懸命に大好きなのだから。
「……あ。」
本鈴が、なった。
そしてその瞬間を見払っていたかのように、目と目があった爽くんと私。
思わず、足がくっついたかのように動かなくなる。