だからこそ、キミは。
『……っ。』
今、先生、私の髪を撫でたよね?触ったよね?
思わず、先生が触れたところを、もう一度自分の手で触れて。
かすかに残る感覚を、再確認する。
「と、いうことは…。」
既に教卓に到達し、チョークを持ち始めてる先生を見ながら、頭に置いてる手を慌てて外した。
このまま頭に手を置いてたら…、周りに変に思われてしまう。
『……。』
少し落ち着いた矢先に私に生まれたのは、ちょっとした不安。
誰にも、見られてないよね?