だからこそ、キミは。



『……。』



なんで、そんなことを言うの。



私たちが、生徒と教師だから?

私たちの恋愛は、成り立ってはいけない恋愛だから?




……それとも。


先生が、指輪を持っているから?




『……ごめん。』




佑くん、それでも私は、諦められないよ。



先生の大切さや温もりを、もう知ってしまったから。


気持ちを自覚してしまった以上、もう元には戻れない。



指輪を見た瞬間から、好きになってはいけない相手だと、本当はわかっていた。




< 288 / 437 >

この作品をシェア

pagetop