だからこそ、キミは。
『……。』
なんで、そんなことを言うの。
私たちが、生徒と教師だから?
私たちの恋愛は、成り立ってはいけない恋愛だから?
……それとも。
先生が、指輪を持っているから?
『……ごめん。』
佑くん、それでも私は、諦められないよ。
先生の大切さや温もりを、もう知ってしまったから。
気持ちを自覚してしまった以上、もう元には戻れない。
指輪を見た瞬間から、好きになってはいけない相手だと、本当はわかっていた。