だからこそ、キミは。
まっさらな想い
中途半端とか、許せなかった。
好きなら、好きだと言ってほしくて。
未来を歩めないのなら、中途半端な優しさなんてかけてほしくなかったのに。
――…先生。
あなたには、嘘でも好きだと言ってもらいたい。
『……っ。』
息を、からして。
視界が遠退いているかのように、どんどん後ろに進む。
昼休みを告げるチャイムと共に、全速力で走り出した私。
気がついたら、声にならない声を出しながら、理科準備室の扉を開け放っていた。