だからこそ、キミは。



叶わない恋なのだと、知った。


教師と生徒とか、そういうこと以前に。

先生は、結婚するから。



婚約というものが、どれだけ重たいか。

その指輪が、どれだけの重みを持っているのか、私にはまだわからないけど。



先生はきっと、出すべき答えに気づいてる。




『先生…。』



“好き”



その2文字が言いたい。…だけど、言わないよ。



先生のその口から、もう愛の言葉が出てこないのは、わかっているから。




< 361 / 437 >

この作品をシェア

pagetop