だからこそ、キミは。
なんか、悔しい。
先生の彼女とか、そんなのに嫉妬しているわけじゃなくて。
先生は素敵な人なのに。
先生のお兄さんよりもずっと、ずっとかっこよくて優しいのに。
結婚を決めてるくせに先生を見てあげない理恵さんに、悔しくてたまらないの。
『……てよ。』
―…本当に、衝動的だった。
「「えっ…?」」
『いい加減にして!』
先生のお兄さんと理恵さんの、声が重なる音がして。
気づいたら、叫んでいて。