だからこそ、キミは。
このまま私たち、終わっちゃうのかな?
今思えば、連絡先でさえ教えてもらってなくて。
先生が離任したら、何も繋がりがなくなってしまう。
“生徒と先生”っていう関係でさえ、終わってしまうの。
残されたものは、何もない。
「……あれ?」
―…これで終わりだって、ずっと思ってたんだ。
先生の姿でさえ見る勇気がない私に、何もできないことはわかりきっていて。
そんな結末を、受け止めつつあった。
本当はこんなの、嫌なのに。
だからこそ屋上の扉が開いた時、息が止まったかと思ったんだ。