だからこそ、キミは。
本当に先生は、この時間が終えたら、私の前から消えてしまうの?
もう、会うことができなくなるの?
――…嫌だよ。
どんな形でもいいから、先生のそばにいたい。
“生徒”という形でも、いいから。
先生、行かないで…。
『……っ。』
いつの間にか、私の目からは一筋の涙が零れていたらしい。
そんな私の姿を見た先生が、頬に伝ったそれを、自分の指で優しく掬って。
そんな先生の姿を引き止めるかのように、私は先生の白衣をギュッと握る。