だからこそ、キミは。
居なくならないで。
いなくならないで。
理恵さんの所になんか、いかないでよ。
私はまだ、こんなにも先生のことが好きなのに。
『先生…っ!』
―…先生。
いつか私も、たくさんの中の“1人”の生徒として、あなたの記憶の中に残ってしまうの?
それか、存在でさえ、なかったことになっちゃうの?
今手を離したら、きっと先生はどこかに消えてしまう。
私のこと、忘れないで。
「…お前みたいな生徒は、絶対忘れられないんだろうなぁ…。」
『……っ。』
だけど、先生は言ってほしい時に、いつだって欲しい言葉をくれるから。
やっぱりダメだよ、先生。
私、先生から離れられそうにない…。