だからこそ、キミは。



『先生ぃ…。』




まだ、こんなにも好きなんです。


先生は結婚するのに。
遠くに行ってしまうのに。


やっぱり、“生徒”じゃ物足りなくて。


ダメだとわかっていながらも、上限なく好きになってしまうんです。




『好きなんだよぉ…!』

「……ん。」



そう口にした瞬間、先生に優しく背中を倒されて。

ストンと、先生の腕と胸に寄っかかるような形になる私。



先生の鼓動も、震えていた。



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