だからこそ、キミは。



その彼は、あなたとはまた違った方法で、私を照らしてくれた人。


雨が降っていたあの日に、私に手を差し伸べてくれた太陽でした。




『先生。』




……今でも。

その言葉を口にするだけでも、喉の奥が震える。


その姿を視界に移すだけでも、泣きたくなるの。



…それでも、私は先生の手を取り、精一杯微笑んで見せた。




『―…結婚、おめでとうございます。』

「……っ。」



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