だからこそ、キミは。
「美優を、幸せにしろよ。」
「もちろんです…!」
そんな風に、真っ直ぐと先生の目を見ながら宣言する爽くんを。
白いタキシードを着た先生は、どんな風に思っているのかな。
「望月さん、スタンバイしてください!」
「あ、はい。」
どことなく真剣な空気を壊したのは、会場を担当する従業員さんの一言だった。
不意打ちに声をかけられた先生は、ビクンと肩を揺らして。
慌てて従業員さんの方に振り向き、急ぎ足でスタンバイに向かってしまう。