だからこそ、キミは。



まるで、先生に心の蓋を開けられたように。


今まで溜まっていた感情は、止まることなく流れていく。




「……。」




そんな私を、先生はなにも言わずに見ていて。



目があった瞬間逸らした先生の顔は、驚いたように。

だけども、何かを楽しんでいたような気がする。




「…お前さ。」




愛想笑いは、得意。
自分の感情を押し殺すのも、慣れている。



だけど本当は、自分の感情を偽るのは好きじゃないの。




< 51 / 437 >

この作品をシェア

pagetop