だからこそ、キミは。



―…きっと、なにも残らないんじゃないかと思う。



梨花たちにとっての私の存在価値は、自分の言うことを聞く扱いやすい存在であって。



きっと、本当の自分を出したら、私を受け止めてくれる人なんかいない。



自分がグループにいる意味が。
自分がクラスにいる意味が。



私が世界に存在する意味さえ、失ってしまう気がしたの。




「もう聞いちゃったんだから、忘れることなんかできねぇよ。」




…ねぇ、先生。


そんなことを言う先生は、私を受け止めてくれるんですか?



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