だからこそ、キミは。



…それは、あまりにも衝撃的で。


一瞬で、教室じゅうが静かになった瞬間。




「…そこ、うるさい。」




クラスの視線が、顔が、耳が、全部が一斉に教卓へと運ばれて。


みんなの視線の先には、いつもと顔色1つ変わらない先生の姿。




「笹岡と上園、ちょっと静かにしろ。」



そう言った先生の声色は、やっぱりいつもと変わらないけど。


低くてどこか重みのある先生の声は、一瞬で辺りを静まり返らせる。




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