君に裁きの鉄槌を
18_崩壊
何だかんだでこの数日間は穏やかに時が過ぎ、岬は何も行動を起こしていなかった。
何故なら、岬が手を下さなくてもサッカー部がもう滅茶苦茶に崩れていったから。中でどろどろと傷つけあい、崩れ。
岬は外から楽しそうに傍観するだけ。
これが、僕の望んだもの…
もうサッカー部を見て騒ぐものたちもおらず、クラスの中でも目立たなくなり、中から信頼も崩れている。
全て全て僕の手で。
自分を崩した奴等を、自分がめちゃめちゃにしている。
それは素敵な素敵な感覚。…優越感だった。
そして放課後、僕はまた屋上にいた。
最近は放課後部室に行くよりも屋上に行くことの方が多い。
空を見つめて、帰る。
それが僕の日常。似合わない平和な日を楽しんでいた。
今日の、
このとき、まで
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