君に裁きの鉄槌を
彼らは、久しぶりに全員で面会に行くことになった。
いざこざはあったが、彼らは絆を取り戻していた。共に戦い続けた仲間たち。あのいざこざで、また少し絆が深くなったのだ。
全員で面会に行くのは1か月に1回の恒例行事。彼女の部屋は個室だから全員で行っても大丈夫。それに、この病院は玲衣の家が代々運営している病院である。
そして、由姫菜の病室の扉を開いた。
秋「棚秦…由姫菜の様子はど…!?」
若「?幹人、どうし!!!!」
全員は入って驚いた。
由姫菜が起きていたから。
それに、こんなに顔を合わせていても由姫菜は泣き叫ばない。全員はうれしくなり駆け寄った。
若「由姫菜由姫菜!!
起きてたんだな!」
氷「元気、か?」
だけど、由姫菜は答えず微笑むだけ。
髪の毛のせいで顔はほとんど見えないが、うっすら見えた口がニコリと微笑み、喋りだした。
『……皆、久しぶりだね』
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