君に裁きの鉄槌を










その声は





壱「…岬…君」







あの"椎名岬"だった












全員は笑顔を一瞬でひっこめ動揺する。でも、そんな全員の様子を知ることなく岬は変わらず笑顔だった。






そして、麗華もベッドの横の椅子で寂しげに岬を見つめていた。









岬『久しぶりだね、元気?』

実「ま、まあそれなりに」

岬『由姫菜が僕を心の中で閉じ込めるから、寝ている間にしか出てこれなかったんだよね


  今はぐっすり眠ってるんだ』







そういって胸のあたりをさする。だが、言ってることは彼らには少し理解できなかった。







八「……で、何で出てきたの?」

岬『あ、うーん…ま、君たちは僕のこと知りたくない?



  椎名岬とは、誰なのか、とか』






そういうと、一部の人間はピクリと動いた。







秋「そりゃ、知りたいけど…」

岬『話しておかなきゃ、と思ったんだ

  きっと、由姫菜もそれを願ってるから』

東「…そう、なんだ」

岬『詳しくは丈一郎に聞いてくれ。』

氷「………誰?」

岬『…由姫菜の…義父だ』













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