君に裁きの鉄槌を












岬『だけど、由姫菜がある日心の中で復讐の念を唱えたりするようになった



  だから、父性本能みたいなやつで由姫菜を泣かせた相手を懲らしめてやろうと思った。




  したら、こんな結果になったんだ…』

秋「そう…か」

岬『これだけ、伝えたくてね。


  ごめんね、もうこれからは由姫菜の体を乗っ取ることはないよ。





  …丈一郎、いるんだろう?』

丈「……岬…」






岬が外に向けて声をかけると、その通りに丈一郎が入ってきた








麗「おじ様…」

岬『この子たちに、話してあげて…?』

丈「……あぁ」







丈一郎は背を向けて病室を出た。そして、全員はそれについていこうとする。










岬『……最後に!!』






少し声を張った岬に驚いて全員は振り返った。









岬『…由姫菜に何かあったら…





  止めて、くれ…』









それだけ伝えて、またニコリと笑った。










こんどこそ彼らは病室を後にした。









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