君に裁きの鉄槌を












麗「由姫菜…ありがとう…」








麗華も、久しぶりに心から笑った。









由『ううん。麗華を綺麗にするのは私の仕事。

  そうだ、麗華も私に化粧してよ』

麗「私が?

  でも私、由姫菜みたいに化粧上手くないよ?」

由『いいの!私は麗華に化粧してもらいたいの!』









拗ねる由姫菜を見て、笑いながら化粧道具に手をかける麗華。



満足そうに由姫菜も笑って目を伏せた。











由『…私さ、お義父さんの子供だってばれちゃいけなかったからさ、メイクも髪型もすごく地味にしてたじゃん。


  でもそれって、私の人生損してるよね。


  初めて、化粧してお外にでるよ。私。』









目を開け、鏡を見つめてそう呟く由姫菜。麗華は静かに肩を抱く。










由『…麗華、携帯かして』



















その言葉は由姫菜からのカウントダウン。
























.
< 140 / 163 >

この作品をシェア

pagetop