君に裁きの鉄槌を
麗「由姫菜…ありがとう…」
麗華も、久しぶりに心から笑った。
由『ううん。麗華を綺麗にするのは私の仕事。
そうだ、麗華も私に化粧してよ』
麗「私が?
でも私、由姫菜みたいに化粧上手くないよ?」
由『いいの!私は麗華に化粧してもらいたいの!』
拗ねる由姫菜を見て、笑いながら化粧道具に手をかける麗華。
満足そうに由姫菜も笑って目を伏せた。
由『…私さ、お義父さんの子供だってばれちゃいけなかったからさ、メイクも髪型もすごく地味にしてたじゃん。
でもそれって、私の人生損してるよね。
初めて、化粧してお外にでるよ。私。』
目を開け、鏡を見つめてそう呟く由姫菜。麗華は静かに肩を抱く。
由『…麗華、携帯かして』
その言葉は由姫菜からのカウントダウン。
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